山口県外の人が聞いても「?」となる、ながとで使われる「とっさのひとこと」を紹介します。この連載で勉強すれば、地元の人が何と言ってるか分かるようになる…かも。今回はボリューム満点の投稿ネタをご紹介させていただきます!
Can you speak Nagatoben? 第10回 例文
患者「きにょー、はぶからのぞが、でんでんいとーてやれんけー、しぬるかと思ーたほいねぇ」
医者「あこーなっちょるけー、いろーちゃーいけんて言いよろうがねぇ」
●訳
患者「昨日、歯ぐきから喉にかけて、とても痛くて我慢できないので、死ぬかと思った」
医者「赤くなってるから、触ってはいけないと言ったでしょう」
●文節:
患者「きにょー/はぶから/のぞが/でんでん/いとーて/やれんけー/しぬるかと/思ーたほいねぇ」
医者「あこー/なっちょるけー/いろーちゃー/いけんて/言いよろうがねぇ」
投稿:わた さん
【解説】
・きにょー=昨日
・はぶ=歯ぐき
・のぞ=のど
・でんでん=まったく/非常に/全然
・やれん=できない/我慢できない/やっていけない
・しぬる=死ぬ
・あこーなる=赤くなる
・いろーちゃー=触っては/いじっては
今回の例文には “なまり” が入っているものが多いです。「きにょー」や「でんでん」など、患者さんのなまりは年配の方が使うことが多いものです。また、「あこーなる」について、「あおー(青く)なった」、「ちこ(近く)ーなる」など、「形容詞+なる」の場合に形容詞の末尾を延ばして発音するのもこの辺りの方言の特徴です。
「Can you speak Nagatoben?」次回お楽しみに!
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